私の親は、私が大学の期末テストを受ける日に、他界しました。
職場でしたら、忌引き休暇を取ることだろうと思います。
では、大学で大学生が忌引きで休むことは可能なのでしょうか。ましてや、期末テストの日に休むことは良いのでしょうか。
結論から申し上げますと、忌引きで休むことは可能です。ただし、授業の担当教員への連絡と大学の規定に基づく手続きを忘れないようにしてください。
たいていの場合、大学の規定で、忌引きで休む際に必要なことが記されています。そちらも、確認してください。
親など身内が危篤になったり他界したりすると、心が動揺して、何も考えられなくなるかもしれません。
しかし、大学への連絡などを怠ると、成績や卒業に影響が出ますので、忘れないようにしてください。
この記事を見てわかること
- 大学生が忌引きで休むためにするべきこと
- 大学生における忌引きメールの書き方
- テストの日に忌引きで休むことは可能か
大学に行きながら、親をケアしてきた私の経験をもとに記してまいります。
関連記事「大学の授業を欠席するのは何回までOK?メール連絡は必要?不要?」(内部リンク)
忌引きとは
そもそも、忌引きとは何でしょうか。
忌引きとは、親や親戚など身内が死去した際に、通夜や葬式に参加するために、学校や仕事を休むことを指します(ここでは大学を休むこと)。
「喪に服す」期間が忌引きと言い換えてもよいかと思います。
忌引き休暇の日数として、例えば、父母であれば7日間、祖父母であれば3日間が一般的だといわれることがあります。
親等が大きい(関係性が遠い)ほど、忌引き休暇の日数は少なくなるのが普通です。
忌引きで大学を休める?
職場の場合、就業規則で忌引き休暇は認められていることがほとんどです。
では、大学の場合はどうでしょうか。忌引きは認めれれるのでしょうか。
実は、大学の場合も、大学の規則の中に忌引きについての規定がある場合がほとんどです。
もし規定がなくても、社会通念上、忌引きは認められる場合が常でしょう。
忌引きで大学を休むことは可能です。
ただ、休む際には、以下の2点に留意する必要があります。
- 大学の規則を確認すること
- 担当(指導)教員に連絡をすること
何も連絡を入れずに欠席することは、ずる休むと同じです。大学の規定に基づき、忌引きの連絡を行って、初めて、忌引きで大学を休むことが可能になるのです。
詳しく見ていきましょう。
大学の規則を確認
まずは、大学の規則を確認しましょう。
例えば、私の大学の規則には、忌引きで欠席する場合は、死亡証明書などの公的書類を担当教員に提出するように、と書かれていました。
他の大学の規則もいくつか調べましたら、例えば、死亡証明書などと併せて所定の欠席届を事務に提出するように、と記されている場合もありました。
忌引きによる欠席があけたら、しっかりと対応するようにしましょう。
しかし、こうした書類の提出は、あくまで、事後報告の一種です。そのため、マナーの範囲となりますが、担当教員に事前報告をする必要があります。
担当(指導)教員にメール連絡
大学の授業(とりわけ、ゼミなどの少人数の授業)を欠席する場合、担当(指導)教員に連絡をすることは、マナーです。これは、忌引き以外で休む場合も同様でしょう。
連絡なしで休むことは、単なる、ずる休み(サボり)です。大学生だから、連絡なしの欠席が許されるということはゆめゆめありません。
忌引きで授業を欠席する際、担当教員にメールで連絡を入れておくようにしましょう。
忌引きと嘘をついて欠席することは、やめましょう。そのような人は、人間性すら疑われます。そもそも、そうした人が、高等教育機関たる大学に通う意味はあるのでしょうか(反語です)。
教員に送る忌引きメールのマナー
担当教員にメール連絡をすることはわかったが、どのようにすべきかわからないという方もいらっしゃるかと思います。
基本的には、一般的なメールのマナーを踏襲していれば問題ありません。
事情の特殊性に鑑み、念のため、文例をお示しして、簡単に解説をしておきます。
件名:忌引きによる 「○○○○[授業名] 」欠席のお願い
○○[担当教員名]先生
お世話になっております。
〇〇[大学名]大学○○○○[授業名]受講生の○○[自分の名前](学籍番号:○○○○○○○)と申します。
今朝、母親が他界したため、X月Y日の授業を欠席させていただきたく連絡いたしました。
取り急ぎメールでのご連絡となりましたことをご容赦ください。
欠席届(死亡証明書)に関しましては後日、提出いたします。
大変恐縮ですが、よろしくお願いいたします。
○○[自分の名前]
以上のような感じでよいと思います。
特筆すべき事柄をいくつか述べておきます。
まず、大学教員全員が、「教授」であるとは限りません。「講師」や「非常勤講師」である可能性もあります。
そのため、冒頭に記す相手の敬称は、「先生」がよいでしょう。
また、関連しますが、「非常勤講師」などは他大学にも勤務をしている可能性が高いです。そのため、自分の所属は、大学名から記すべきでしょう。
ビジネスの場での忌引きメールは葬儀会場や日程も記すのが一般的ですが、大学教員に忌引きの連絡をする際は、こうした情報は不要です。
なお、件名には、「忌引き」という文字を入れておくと、親切でしょう。
いい加減な大学生(忌引きと嘘をついて休む大学生)が存在することを考慮に入れると、信頼されるメールを書くことが重要です。大学の規定で定められている、欠席届や死亡証明書の提出についても言及しておきましょう。
テストの日に忌引きで休むことは可能か
テスト(試験)の日に、忌引きのために欠席することは可能です。
なお、大学のテストは、以下の2種類があります。
- 授業内試験
- 定期試験
それぞれで、忌引きでの欠席をするために、やるべきことが異なります。少し、詳しく見ましょう。
授業内試験
まず、授業内試験についてです。授業内試験は、平常授業の中で行われる試験です。最終授業日に行われるテストなどがそれにあたります。
こちらの場合は、基本的に、上で示した通り、忌引きで授業を欠席するときと同様の対応をとってください。
担当教員が、何らかの対応をしてくださる可能性があります。
私の場合も、授業内試験の日を、忌引きにより欠席しました。担当教員に連絡しましたところ、レポート試験に変更となりました(後述)。
定期試験
次に、定期試験についてです。定期試験については、大学の規定で、授業の欠席とは別で定められていることがほとんどです。定期試験についての大学の規定を確認してください。
たいていの場合、規定の中で、追試験を受けられるという旨の記載があります。
そのため、追試験の手続きをとるということになるでしょう。身内の死亡を証明できる書類が必要となりますので、用意しておきましょう。
追試験の手続きは、大学事務が統括している場合がほとんどです。
そのため、担当教員の連絡はしなくてもよいかもしれませんが、念のため一報を入れておくのもありでしょう。
定期試験がなされない授業や平常点のみで評価される授業は、定期試験がなされません。シラバスをしっかりと確認しましょう。
できるだけ早く連絡を(私は、危篤の段階で連絡)
身内が他界すると、ショックで、心が動揺するかもしれません。
しかし、忌引きの連絡をせずに授業を欠席すると、成績や卒業要件に大きな影響が出る可能性があります。
忌引きの連絡は忘れないようにしてください。
そして、何より、早く連絡をすることが大切です。
私の場合は、親が危篤になった時点で、担当教員に連絡をしました。
親が危篤になった日が、テスト実施日の前日だったこともありますが、とにかく早く連絡をするようにしましょう(いわゆる定期試験の日ではなく、授業内の最終試験の前日でした)。
なお、危篤の場合は、大学規則に規定がないことから、欠席が認められない場合がありますが、ひとまず、連絡をすれば、認められる場合もあるでしょう。
一応、私が書いたメールの文を、(個人情報を除き)そのままお示ししておきましょう。
○○[担当教員名]先生
お世話になっております
〇〇[大学名]大学○○○○[授業名]受講生の○○[自分の名前](学籍番号:○○○○○○○)と申します。
明日の ○○○○[授業名] テストを欠席させていただきたく連絡いたしました。
私事で恐縮ですが、母親が危篤になっております。主治医によると血圧等の指標から、今夜が山とのことです。
急な事情で大変恐縮ですが、○○○○[授業名]のテストを欠席させていただけないでしょうか。
なお、危篤を証明できるものを現在持ち合わせておりませんが、母親が死去いたしましたら死亡診断書が発行されます。死亡診断書をもって、事案の証明とさせてもらいたいと存じますが、構いませんでしょうか。
(当サイト管理人注:上述しましたが、私の大学では、忌引きを証明できる公的書類を担当教員に提出する必要があります)
以上、ご検討いただけますと幸甚です。
よろしくお願いいたします。
○○[自分の名前]
※署名でも可
私の大学の規則では、危篤についての記載はありませんでした。
そのため、危篤を理由に欠席することは、本来ならばできません。
しかし、自分を育ててくれば親を看取りたいという思いがありましたので、とりあえず、欠席を認めてもらうべく連絡しました。
結局、親は、テスト当日に他界し、また、担当教員にも欠席を許可していただきました(のちに、レポート試験になりました)。
親など、親等がかなり近い人が危篤ということであれば、危篤の段階で、ひとまず、担当教員に欠席をお願いすることも選択肢の一つだと思います。
いずれにせよ、大学の先生も多忙ですし、授業の段取りなどの影響も考えられますので、できる限り早く、忌引きの連絡をするようにしましょう。