成人式の実行委員は、何をするの?実行委員を務めることのメリットは何なの?
当記事では、私の実体験をもとに、こんな疑問にお答えいたします。
毎年成人の日前後に、全国各地で開催されている成人式。
一部の自治体では、新成人が成人式の運営に関わることができ、成人式の実行委員を募集します。
当サイト管理人も、大学生のときに、某県庁所在地の自治体で、成人式の実行委員をつとめたことがあります。
果たして、成人式の実行委員はどんなことをするのでしょうか?実体験をもとに詳しく解説いたします。
なお、成人式について、最近は、成人(18歳)ではなく、20歳になったことを祝う式典として、「二十歳の集い」として開催している自治体がほとんどですが、当記事では「成人式」と記します。
この記事では、
- どのようにしたら、成人式の実行委員になれるのか
- 成人式の実行委員は何をするのか?
- 成人式の実行委員を務めるメリットは何なのか?
解説をしてまいります。
成人式の実行委員とは?
成人式の実行委員は、成人式を主催する自治体(市町村)が募集をしています。
成人式は、行政主催で実施されることがほとんどですが、当事者である新成人等の意見を式典に反映するために、募集をしています。
近年、行政では、市民の意見を積極的に取り入れようと、様々な審議会等で、有償の公募委員を募集しているケースが多くなっています。
成人式の実行委員も、そうした部類の1つとして認識してよいでしょう。
ただし、審議会の公募委員とは異なり、成人式の実行委員の場合は、報酬は、原則、ありません。ボランティアです。
実行委員に、どれほどの裁量があるかは、各自治体によってそれぞれです。意見を聞くだけというところもあれば、一定額成人式予算の執行を実行委員に任せてしまうところもあるようです。
成人式実行委員になるには?募集時期は?
成人式の実行委員は、各自治体が募集していることが多いです。
審議会の公募委員の募集と同様、自治体のホームページに案内が出ていることが多いですので、ご確認ください。
また、応募をしている時期については、成人式が開催される年度の、夏から秋ごろが多くなっています。
ただ、中には、5月や6月ごろに募集をしている自治体もありましたので、応募を検討されている方は、ご留意ください。
各地域の代表(被推薦者や当時の生徒会長等)が集って、実行委員会を組織している自治体も存在します。
成人式の実行委員は何をする?
成人式の実行委員は、成人式の企画・運営を行います。概ね、以下のようなことを行うことになります。
- コンテンツ企画
- しおり等の作成
- 当日の運営
- 新成人代表挨拶、司会進行など
なお、前述した通り、実行委員の裁量は、各自治体によって様々であることには留意が必要です。
詳しく見ていきましょう。
コンテンツ企画
まずは、何といっても、成人式の式典内容(コンテンツ)の検討・企画です。
成人式の会場をどこにするのか、式典では何をするのか(アトラクション要素を取り入れるのか)、などです。
例えば、千葉県浦安市の成人式はディズニーランドで実施されることで有名ですが、ディズニーランドで実施することを提案したのは、成人式の実行委員でした。
このように、実行委員の意見が反映されるわけです。
私が実行委員を務めたときも、様々な意見が出されましたが、一本締めをやる、プロの吹奏楽団に演奏をお願いする、といったことが採用されていました。
しおり等の作成
成人式の式次第等が記載されたしおりといった告知物の作成も行うことがあります。
こうしたしおりは、どうしても見てもらえないという事情があるようなので、新成人に見てもらえるようにデザインをすることが求められます。
当日の運営
成人式当日の運営面も担うことになります。
警備、案内、受付、記録など、様々な役割があります。当日の運営については、行政や業者の関係者と連携して行うことがほとんどです。
新成人代表挨拶、司会進行など
「誓いの言葉」を述べる新成人代表や司会進行役は、実行委員から選出されることが少なくありません。
成人式という大舞台に立つことができますので、こうした役割を担いたいという方は、ぜひ、チャレンジしてみてください。
ちなみに、私の代の成人式では、実行委員が5人だったと記憶しています(県庁所在地でしたが、やや少ないと思われます)。
私は、成人式の運営を裏方としてサポートするはずだったのですが、意図せず、司会進行をやることになってしまいました。
司会をやる人が決まらなかったからであります…。
成人式の実行委員を務めるメリット
成人式の実行委員を務めることのメリットは、何といっても、普段、経験できないことを担うことができることでしょう。
自分の代の成人式を、自分たちでつくりあげていくことになりますので、達成感があります。
また、私が実行委員をつとめていたとき、同期に、公務員を目指している人がいました。そうした人にとっては、行政がどのような仕事をしているのか、垣間見ることができるかと思います。
実際に、式典について協議をするとき、どうしても、割り当てられた予算内で式典を行わないといけないということで、いろいろな制約がありました。「さすが行政!」と思った記憶があります。
個人的には、市民からいただいている税金をもとに成人式をつくらねばならないというプレッシャーも感じていました。税金が無駄にならないような企画をせねばならないのです。
成人式の実行委員は、ボランティアの一種といえますので、「ガクチカ」にその経験を記載しても問題ないでしょう。
終わりに
いかがでしたでしょうか。成人式の実行委員は、個人的にも、大きなやりがいを感じました。
就活や今後の人生にも活かすことのできますので、皆さまも、ぜひ、チャレンジしてみてください。
最後に、成人式(二十歳の集い)は、成人の日や成人の日前後に実施されることが多いですので、「成人の日」とはどんな日なのか、確認しておきましょう。祝日法には、以下の通り、記載されています。
おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます
成人の日についての説明を見て分かると思いますが、成人式は「おとなになったことを自覚」することが重要です。
成人式は、バカ騒ぎをする場ではないのです。実行委員経験者の立場から申しますと、成人式の会場でバカ騒ぎをする者は、大迷惑です。
こうした人の対策についても、実行委員会で議論になったと記憶しています。
実行委員になろうとする人は、成人式の趣旨・目的についても、しっかりと理解をしておくようにしましょう。